役員報酬の決め方をわかりやすく解説|定期同額給与・損金算入・変更のルール

顧問税理士・経理
税理士 奥山博史

この記事は 税理士 奥山博史(東京税理士会 豊島支部・税理士登録番号 第66047号)が監修しています。
奥山税務会計事務所(東京都豊島区南池袋/池袋駅徒歩8分)

役員報酬は、社長自身の生活にも会社の税金にも直結する重要な項目です。ただし、給与とは違って「自由に決めて、いつでも変えられる」わけではありません。税務上、経費(損金)として認められるには一定のルールがあり、これを外すと会社の税負担が増えてしまいます。ここでは役員報酬の決め方の基本を整理します。

役員報酬が損金になる3つの型

役員報酬が会社の経費(損金)として認められるのは、原則として次の3つのいずれかに当てはまる場合です。

種類 内容
定期同額給与 毎月同じ額を支給する(もっとも一般的)
事前確定届出給与 支給額と時期をあらかじめ税務署に届け出て、そのとおり支給する(役員賞与など)
業績連動給与 利益などの指標に連動させる(主に一定の要件を満たす法人向け)

中小企業では、多くの場合「定期同額給与」が基本になります。

定期同額給与のルール

金額は毎月同額にする

その事業年度を通じて、毎月同じ額を支給することが原則です。月によって金額をバラバラに変えると、増額分などが損金として認められないことがあります。

変更できるのは原則「期首から3か月以内」

役員報酬の額を改定できるのは、原則として事業年度開始の日から3か月を経過する日までです。この期間内に株主総会などで決定します。期の途中で自由に増額すると、増額部分が損金にならないおそれがあるため注意が必要です(業績悪化など一定の事由がある場合の減額は別途認められています)。

金額を決めるときの考え方

役員報酬は「会社に残す利益」と「個人が受け取る給与」の配分の問題でもあります。報酬を高くすると会社の利益(法人税)は下がりますが、個人の所得税・住民税や社会保険料は上がります。逆に低くすると個人の手取りは減ります。法人税・所得税・社会保険料のトータルのバランスを見て決めることが大切で、ここは税理士がもっとも力になれる部分です。

事前確定届出給与を使う場合

役員に賞与を出したい場合などは、「事前確定届出給与」を使います。株主総会の決議から1か月以内、または事業年度開始から4か月以内など、定められた期限までに税務署へ届け出る必要があります。届け出た金額・時期とずれて支給すると損金にならないため、期限と支給の正確さが求められます。

まとめ

役員報酬は、定期同額給与を基本に、期首から3か月以内に金額を決め、期中は同額を維持するのが原則です。金額は法人税・所得税・社会保険料のバランスで考えるのがポイントです。自社に合った役員報酬の設計は、奥山税務会計事務所にご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、2026年7月時点の税制・法令に基づいて作成しています。税制は改正される場合があり、また個別の取り扱いは状況により異なります。実際の判断にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。

監修者プロフィール
税理士 奥山博史

奥山 博史(おくやま ひろし)/税理士
東京税理士会 豊島支部・税理士登録番号 第66047号
昭和32年生まれ。東洋大学経済学部卒業。平成元年に奥山税務会計事務所(東京都豊島区南池袋)を開業。会社設立・法人/個人の税務顧問・相続まで、池袋を拠点に幅広く手がける。

この記事は 税理士 奥山博史(東京税理士会 豊島支部・登録番号 第66047号) が監修しています。

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