損益計算書の5つの利益とは?売上総利益から当期純利益までを図解でわかりやすく

税務お役立ち情報
税理士 奥山博史

この記事は 税理士 奥山博史(東京税理士会 豊島支部・税理士登録番号 第66047号)が監修しています。
奥山税務会計事務所(東京都豊島区南池袋/池袋駅徒歩8分)

損益計算書(P/L)には「利益」が5種類も並んでいます。どれも同じ「もうけ」に見えて、実はそれぞれ意味と使いどころが違います。5つの利益の関係を理解すると、自社の決算書のどこが強くてどこが弱いのかが読み取れるようになります。経営者向けに、上から順にわかりやすく解説します。

損益計算書の5つの利益

5つの利益は、売上高から段階的に費用を差し引いていく順番で並んでいます。

利益 計算式 何がわかるか
①売上総利益(粗利) 売上高 − 売上原価 商品・サービスそのものの利幅
②営業利益 売上総利益 − 販売費及び一般管理費 本業でのもうけ
③経常利益 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用 財務も含めた通常の実力
④税引前当期純利益 経常利益 + 特別利益 − 特別損失 臨時の損益も反映した利益
⑤当期純利益 税引前当期純利益 − 法人税等 最終的に会社に残る利益

それぞれの利益の意味

①売上総利益(粗利)

売上高から売上原価(仕入や製造コスト)を引いたもので、いわゆる「粗利」です。商品やサービス自体にどれだけの利幅があるかを示します。ここが薄いと、いくら売っても手元に残りにくい構造だと分かります。

②営業利益

粗利から、人件費・家賃・広告費などの販売費及び一般管理費(販管費)を引いたものです。本業でどれだけ稼げているかを表す、経営でもっとも重視される利益のひとつです。

③経常利益

営業利益に、受取利息などの営業外収益を足し、支払利息などの営業外費用を引いたものです。本業に加えて財務活動まで含めた、会社の「通常の実力」を示します。

④税引前当期純利益

経常利益に、固定資産の売却益などの特別利益を足し、災害損失などの特別損失を引いたものです。その期に臨時で発生した損益まで反映した、税金を計算する前の利益です。

⑤当期純利益

税引前当期純利益から法人税・住民税・事業税などを引いた、最終的に会社に残る利益です。この積み重ねが純資産(自己資本)を厚くしていきます。

どこを見れば経営に役立つか

「売上は伸びているのに手元にお金が残らない」というとき、5つの利益を上から順に見ていくと、粗利の段階で薄いのか、販管費が重いのか、支払利息などの負担が大きいのか、どの段階で利益が削られているかが分かります。決算書は「最終利益がプラスかマイナスか」だけでなく、この途中の各段階を読むことで、打つべき手が見えてきます。

まとめ

損益計算書の5つの利益は、売上高から費用を段階的に差し引いた「もうけの地層」です。粗利・営業利益・経常利益・税引前利益・当期純利益の意味を押さえると、自社の強みと課題が数字で読めるようになります。決算書の見方や経営改善のご相談は、奥山税務会計事務所へお気軽にお問い合わせください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、2026年7月時点の税制・法令に基づいて作成しています。税制は改正される場合があり、また個別の取り扱いは状況により異なります。実際の判断にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。

監修者プロフィール
税理士 奥山博史

奥山 博史(おくやま ひろし)/税理士
東京税理士会 豊島支部・税理士登録番号 第66047号
昭和32年生まれ。東洋大学経済学部卒業。平成元年に奥山税務会計事務所(東京都豊島区南池袋)を開業。会社設立・法人/個人の税務顧問・相続まで、池袋を拠点に幅広く手がける。

この記事は 税理士 奥山博史(東京税理士会 豊島支部・登録番号 第66047号) が監修しています。

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